東西王座戦・別府 G2 前検日（本田）

　明日から湯の国・別府で東西王座戦が開催されます。東日本、西日本それぞれ２７人の精鋭が集います。ここでは明日のレース番ごとにピックアップしていきたいと思います。


　まずは６レース。渡辺一成（８８期・福島）が海外遠征からぶっつけ本番。前回の小倉競輪祭でも同スケジュールの強行だったが「競輪祭の時は海外でしっかり練習をして、いい状態でレースに臨めた。でも今回は短めの練習しかできなかったし、遠征の疲れもある。だから前回とは違う」と明かす。「でも気持ちはいつもと変わらない」とやる気はある。その渡辺ラインの３番手を回る山田敦也（８８期・北海道）は前回の佐世保記念から中３日。「でも佐世保の最終日に取手（冬期移動地）に帰って、ゆっくり休養は取れました。練習はあまりしなかったが状態は悪くないです」とニッコリ話す。ちなみにこのレースの本線は平原康多先導の関東ライン。平原マークの後閑信一（６５期・東京）が人気を集めそうだ。「今回は新車で臨む。どんなやつって？　軽くって硬いフレーム。最近（ギヤ）倍数も上げているんで巧くかみ合えば」。前回の豊橋記念は途中欠場。「足首を痛めちゃって…。その前回からは中１２日、練習をやりすぎちゃったよ」。心配は疲れだけか。
　７レース、前回の花月園F1で完全Ｖを飾った三宅伸（６４期・岡山）に話を聞いた。「当然Ｖだったんだから調子は悪くないよ」と第一声は良かったが「Ｖの後はいつも調子が悪い。油断している訳じゃないんだけど、いつも悪い成績ばかり。たいていダメ」。予想していた景気がいい話は聞かれなかった。
　前回の佐世保記念ではＶこそ逃したもののデキは一番だった佐藤友和（８８期・岩手）は８レースに登場。「前回の佐世保からは中３日。なので家には帰らずにこっち（九州）にいた。練習も当然していません」。前回の東王座覇者は調整不足。連覇に黄色信号？
　今年に入って未だ勝利がない石丸寛之（７６期・岡山）だが「前回はいい感じで走れた。いい頃を１００とすれば８０くらいのデキには戻った。中３日だし、そうは（調子が）変わらないでしょう」と状態は上向き。「ただ相手（小嶋敬二）が強すぎる」。戦う前から戦意喪失？　明日は９レースに登場します。
　１０レースは山崎芳仁の番手を回る伏見俊昭（７５期・福島）の調子が気になる。デンマークのコペンハーゲンで行われた世界選手権（２月１２日から１８日）に参加。「日程が厳しい。でも若手も頑張っているから俺も弱音は吐けないけど…。翼（北津留）はどうなの？　調子悪いみたいだけど。翼がワールドカップにこないからチームスプリントを走らされたんですよ。疲れた」。ちなみに飯嶋則之（８１期・栃木）も山崎の番手を主張。「いくとこ（目標）ないし番手へ。どこの番手かって？　山崎君に決まっているでしょう」。なら番手がもつれて新田康仁（７４期・静岡）の捲り頃になりそう。「前回の奈良（記念）が悪すぎた。今回はそれよりはいいと思う。競輪学校の競走訓練を受けた後、一週間くらいは練習できたんで」。
　１１レースのメインは当然地元の小野俊之（７７期・大分）。「前回の二日目に自転車が届いたんで。新車の乗り心地はいいですよ。その前回からは中３日。初日は休んだが、残りの二日間はしっかり乗ってきました。セッティングをかえてみたりして」と新車の“あたり”はいいようだ。「差し脚も戻ってきたし、準備も完璧。ここに向けてモチベーションも勝手に上がってきました。後は力みすぎないで走るだけ」。最近は低空飛行が続いたが、地元戦をきっかけに再浮上しそうだ。
　ただ僕が狙うのは永井清史（８８期・岐阜）と山口幸二（６２期・岐阜）。理由は永井が「このメンバーは僕にとっては戦いやすい顔ぶれ。自分のタイミングで仕掛けられそうだし」と言ったからである。そして山口も「別府は非常に相性がいいバンク。決勝に乗ったらいつもＶばかり」と話していたからだ。なので１１レースは永井③ー山口⑨の③＝⑨を買ってみたい。


　前座戦（１レースから５レースまでＳ級シリーズ）では榊枝輝文（７９期・福島）に注目。前回の取手で①①⑦。「やっと結果がでましたよ。手応えがありました」と笑顔。「そこから中７日、良い感じで練習もできました。今回も期待してみてくださいよ」。取手競輪場で話したときよりも表情はいい。今回の前座戦のＶ候補だ。明日は４レースの⑨番車、藤田竜矢②ー加藤圭一⑤の３番手から突き抜けも。僕は⑨⑤、⑨②と買ってみます。
　

佐世保記念 Ｇ３ 最終日（真島）

　本日は佐世保記念の最終日。いよいよ決勝戦が行われました。今回は実に動きの良かった選手が揃い激戦の決勝戦。展開は鐘で吉田敏洋が先頭に立つが佐藤友和がこれを叩いて先制。すると叩かれた吉田が３番手のインで粘る。外に井上昌己となり併走。佐藤がペースを上げると併走から井上が２角発進。これに紫原政文が続くがけん制を受けて１車身半近く口が空いてしまう。しかし、今好調の紫原だけに井上の捲りを猛追していく。３半でも逃げる佐藤自らのけん制を受けるがこれも堪え追いつきざまに捲り粘る井上を交わす。立川に続き今年記念２度目のＶ。実績では井上だがオッズは今の勢いから紫原を１番人気に。その支持通りの結果となった。この好調男・紫原政文から今後も目が離せない。