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もう何度か書いているし、その出来事が本当に平塚競輪場であったのも怪しく、話すたび書くたびに面白おかしく誇張している気もするので、よそうかなとも思ったのですが、平塚に来ているのだからやっぱり喋りたくなった、あのことを。
二十数年前の競輪場には場内テレビというものが数えるほどしかなかった(もちろん大型スクリーンなんてものは皆無)。選手がゴールするとファンは皆テレビの下(たいていテレビは高さ3メートルくらいの台の上に置かれていた)まで走り、スロー再生に一喜一憂した。
平塚まで遠征(そんな気分だった、当時平塚まで行くのは)していたぼくと友人はダッシュでテレビの前まで走ってきた。差してるか粘ってるのか? スロー再生を待った。はじまった。コーナーを曲って直線、ガマンか、よしガマンだと二人飛び上がったら周りの様子がおかしい。スローVTRはまだ続いていた。あと二つのコーナーを経て直線に向くと、よし! とか粘れないかアなどと声が挙がった。
当時も今も三四コーナーからゴールまでがスロー再生の定番だ。しかしそこでは二コーナー手前からの映像が流れたのだ。つまりぼくらは最終バック線をゴール線と取り違え、間抜けな興奮を声にしていたことになる。
33バンクならそういうゴール前再生もあり得そうだし、どこか違う場所との記憶違いという可能性もある。しかし友人はあれは平塚だと言って譲らない。そしてぼくも平塚に行くとどうしても、あの滑稽な二人を思い出し笑いしてしまう。