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大宮競輪場の最寄駅は東武野田線の「大宮公園」で、いまでこそJR大宮駅からの送迎バスが便利だが、昔は大宮から東武に乗り換えて徒歩というのが競輪場までの道程だった。
二十五年以上も前だ。初めてか二度めの大宮競輪場だったと思う。大宮公園駅前の書店にふと立ち寄ったら、雑誌棚の三分の一くらいを占めるギャンブル書籍に驚いた記憶がある。「出目研究」「月刊・ギャンブラー」(書名が記憶違いだったらお許しを)の最新刊とバックナンバーが並べられ、積まれていた。
「やっぱり違うな」と友人某。「違うって何が?」とぼく。「だからほら、競輪客御用達みたいでなんかいいじゃない。出目研究だよ出目研究。しかもバックナンバーだぜ」と、彼は書店を出てからも競輪場への道すがら興奮して喋った。ぼくは「まあそりゃたしかに。ここと新宿ぐらいだもんなあ」と返したはずだ。当時の新宿の駅ビルに入っている書店にもけっこうな広さでギャンブル本のコーナーがあった。インターネットなど想像もつかなかった時代だ。ギャンブル雑誌の需要は広範で、「活字のギャンブル」への渇望もかなりのものだったのだろう。
肩を並べて競輪場まで歩いた友人とは三年以上会っていない。
大宮では明日から記念競輪だ。
現在の彼の大宮競輪場までの経路はわからぬが、四日間の内の一日でも彼がスタンドにいてくれたら、それでいい。